口コミで繁盛店をつくる非常識な戦略

繁盛店をつくる非常識な口コミ戦略

 

口コミをもっと増やしたいと思ったとき、こんな悩みを感じたことはありませんか?

「どうすればたくさんの口コミを集めることができるのか?」
「なぜあのお店は、良い口コミばかりどんどん集まるのか?」
「悪い口コミを書かれずに済む方法はあるのか?」
 

もしあなたが、こんな悩みや問題を抱えているのなら、今回の記事はあなたのお役に立てるかもしれません。今回の記事では、「良い口コミが集まるお店」と「悪い口コミが集まるお店」の、それぞれの特徴や取り組みを、ポイントを絞って解説していきます。

これから「口コミに力を入れていきたい」「集客力を高めたい」と思っているなら、是非この記事の内容を参考にしてみてください。うまくいく店がやっていることをマネして、失敗する店がやっている行動を避ければ、必然的にうまくいくはずです。

なぜ口コミが重要なのか?口コミが与える影響

話題のお店や人気店では、必ず書かれている口コミ。この口コミの力を侮ってはいけません。いまの時代、来店前に必ずと言っていいほどチェックされるのが「口コミ評価」です。

でも、なぜ人は、こんなに口コミを気にするのか?
あなたが口コミを探す時、どんな心理状態なのか少し想像してみてください。

「このお店に行って損しないだろうか」
「自分が求めているものがちゃんとあるのか」

こんなことを無意識に探っていませんか?

実は人間の脳には「得を求めるよりも損を避ける」という心理傾向がプログラムされているのです。これは行動経済学のプロスペクト理論と呼びますが、この心理が口コミを探すという行動を生み出しています。

そして、人は良い口コミを見つけると、
「他の人が試して良いと言ってるんだから、信頼できるかも」と思うようになるだけでなく、良い口コミや高評価を貰えるようになってくるほど

  • 広告費をかけずとも安定的に集客ができるようになる
  • 従業員のモチベーションが上がる
  • ユーザーが、事前得られる情報が多いので来店時のミスマッチが起きにくい
  • サービスを受ける気で来店してくれる(今すぐ客が多くなる)
  • 求職者も口コミを見るので、採用効果も高い

このように、得られるメリットがはかり知れません。

 

反対に悪い口コミを見つけると、
「他の人がこんな嫌な思いをしたのなら、やめとこう」
こんなことを思う訳です。

その結果、

  • 悪い口コミに影響を受けて来店をやめる
  • 従業員の尊厳や自信がなくなる
  • 取引先から内容を見られて不安な思いをさせてしまう
  • 一部の悪い口コミのイメージだけで悪いレッテルを貼られる
  • 求職者が口コミを見て不安になり応募を辞める

このような悪影響が出てしまう可能性もあって、決して放置することはできないでしょう。

つまり、今の時代において、「すべての人はネットの口コミを見てから来店する」という前提でものを考えることが、口コミマーケティングを成功させるうえでとても重要な考え方になってきているということです。これがうまくいくと、今後の集客の突破口になる可能性が高いでしょう。

MyVoice社の調べによると、下記の通り、約半数以上の割合で口コミを参考にしているデータも出ているほどです。

参照:MyVoice社のプレスリリース【ネット上の口コミ情報に関するアンケート調査】

では、実際どのようにすれば、良い口コミを集めることができるのか?ここから、具体的な方法について詳しく追及していきます。

 

悪い口コミが書かれてしまう原因

 

そもそも、なぜお客さんは悪い口コミを書くのでしょうか?
これは「メリット以上のストレスを与えてしまっている」

コレが大きく関係してきます。

具体的に、お客さんがどんな場面でストレスを受けるのか、カテゴリー別で分類してみます。

顧客対応編
  • 店員の接客態度が悪い
  • やたらと売り込み感がつよい
  • 細かいサービスが行き届いていない
  • 提供時間が遅い
  • 不手際があった時に言い訳をする
店内での環境編
  • トイレが汚い
  • 商品にホコリがかぶっている
  • 窮屈で移動しずらい
  • 陳列が雑/商品が探しにくい
  • 店内が寒すぎる/暑すぎる
期待外れ編
  • ネット上の情報に記載してあったサービスが現地で受けられない
  • 広告やホームページの誇大表現によって、サービスが期待を超えられない
  • サービスの品質が依然と比べて落ちてしまった
  • スタッフによってサービスの質が大きく異なる

 

悪い口コミを書かれてしまう場合、おおよそこのような細かいことを指摘されるケースが多いです。仮にこのような口コミがなかったとしても、何も言わずに二度と来店しないという人もいるので、知らないうちにストレスを与えて失望されないように、注意する必要があります。

良い口コミが集まるお店は何をやっている?

 

では、逆に良い口コミばかりが集まっている店は、具体的にどんなことをしているのでしょうか?
これも少し想像してもらいたいのですが、もしあなただったら、どんな場面の時に口コミを書きたくなるでしょうか?

  • 期待以上のサービスを受けた時?
  • 店員さんの印象が良かった時?
  • 他の店と比べて良いお店だと感じた時?

 

実は、それだけでは思ったように口コミは集まりません。なぜなら、これらは良いサービスとお客さんが感じてはいるものの、そこまでのインパクトを残せていない可能性が高いからです。

ただ待っているだけで、自然と口コミが集まってくる訳ではありません。ここでのポイントは、口コミを思わず書きたくなるくらいの「感動体験を与える」ことです。

具体的な例を出すと、

  • 手書きされた感謝のメッセージカードを会計の際に渡された
  • トイレのアメニティがかなり魅力的につくりこまれていた
  • 来店前には予想もしてなかった素敵なおもてなしを受けた
  • 店内で困っている様子をすかさず見つけてくれて、真摯に対応し解決してくれた
  • 過去にたった一度来店しただけなのに、名前を覚えてくれていた

 

お気づきかもしれませんが、これらは、お客さんが想像している以上のホスピタリティ(思いやり)であり、普通のお店だとここまでやっているお店は珍しいでしょう。

この想像を超える感動体験こそが、お客さんが口コミを書きたくなるネタになるのです。

 

さらに効果的に口コミを集めるには?

 

思わず口コミを書きたくなる仕掛けを作ることができたら、より多くの人に口コミを書いてもらうため、動線をしっかり確保しておく必要があります。実際のところ、素晴らしい感動体験があったとしても、ほとんどの人は口コミを書こうとはしません。

一体なぜなのか?

繰り返し言いますが、待ちの姿勢で終わっていては口コミは思うように集まらないのです。
そもそも人が口コミを書かないのは、

  • 面倒くさい
  • ネタがない
  • 書く必要性を感じない

 

コレに尽きます。
前述で書いた感動体験などは、あくまで「ネタがない」という問題をクリアするだけの内容です。

ここから更に、残ったハードルである「面倒くさい」「必要性を感じない」というマインドブロックも、同時に乗り越える必要があります。これらを打破する有効な手段の例として、

  • その場ですぐに口コミが書けるように、口コミページにアクセスできるQRコードを準備しておく
  • 店内にインスタグラム投稿用の撮影スポットをつくる
  • SNS投稿用に、お店独自のハッシュタグをつくってお客さんに告知する

このような方法を使いながら、その場で自発的にSNSにシェアしたくなる仕掛けであったり、口コミをストレスなく書ける環境準備も、同時に用意しておいた方が良いでしょう。

口コミは全員に書いてもらう必要はない

ただ、口コミが欲しいと言っても、来店したすべての人に口コミを書いてもらうことは実質不可能ですし、そこまでやる必要はありません。

集めたいのは「価値を感じているお客さんの口コミ」です。
実は、この“良い口コミ”を簡単に集める方法があります。

これについては、下記の記事でも取り上げています。

即マネできる売上アップ策5選

 

ここで紹介する良い口コミを簡単に集めるその方法とは、とてもシンプルで、
「上位顧客(常連さん)に直接口コミをお願いする」ということです。


これがなぜ効果的なのかを説明すると、、、

  • 常連になるということはサービスに満足している証拠なので、基本的に悪い口コミにならない
  • 初めてのお客様に口コミをお願いするより、常連さんのほうがお願いしやすい
  • 関係性があるほど、口コミに協力してくれやすい
  • 何度もサービスを受けているので、説得力のある生の声を書いてもらえる

ハッキリ言って、良い口コミを増やしたいと思うなら、この方法を使わない理由が見つかりません。それくらい簡単で効果の出る方法なので、まずは常連客の口コミ依頼から取り組みましょう。

ある程度の口コミが増えていくまでは、この方法をメインで採用してもいいかもしれません。

まとめ

良い口コミを集めるのは、決して簡単ではありませんが、努力をすればどんなお店でもちゃんと集めることができます。口コミが与える影響力は凄まじく、SNSが全世代に身近なものになっている今だからこそ、今後もますます口コミマーケティングの有効性は高まっていくでしょう。

 

感動体験にしても、口コミにしても、大事なのは「顧客の目線で考えること」です。ここが抜け落ちると、盛大な空回りをしてしまいます。お客さんが入店から退店するまでの行動パターンなどを確認してみて、ストレスチェックや感動体験を、自分自身がお客さんとなったつもりで確認してみてください。