「集客」はビジネスを行う上で生命線です。あなたがもし何かしらのビジネスをしているとして、見込み客をもっと集めるためにどんなことをしますか??
・魅力のある商品で差別化する
・今売っている商品の性能を上げる
・競合の商品よりも価格を安くする
このように、素晴らしい商品を作って「他社よりも良いものを提供できれば、きっと売れる!」こんな風に考える方が多いかもしれません。しかしこれらは、多くの経営者が見込客を集めようと思ったときに陥りがちな、典型的な間違いなのです。
一体何がいけないのか?それについて詳しく知るために、ある学生起業家の話をきいてください。
目次
二人の学生起業家の物語
偉大な経営者になることを夢見て、名門大学に進学した2人の若者がいました。彼らはとても勉強熱心で、努力家。二人を知る友人たちは、
「あんなにストイックに頑張っているんだから、
もしかしたら将来、すごい起業家になるかもしれないな」
そんな風に周りからも期待されていました。
二人はそれぞれ、在学中に自分のビジネスを立ち上げ、ほぼ同時期に学生起業家としてスタートを切ります。大学の中でも話題になって、それなりに注目もされていました。どちらも、とても素晴らしい商品を開発しましたが、そんな似たような彼らも、1年後経つ頃には、ある大きな違いが生まれていたのです。
一人は売上を順調に伸ばして、少しずつ規模を拡大させている一方、もう一人の方は、サービスが全く売れずに売上が立たず、窮地に追い込まれていました。
「良い商品なのに、全然売れない、、、なんで?」
まさにこのような状況で、本人は全く原因が掴めていませんでした。
しかしこれは特別なケースなどではなく、よくある話の一つです。
一体何が違いを生んだのか?
あなたはこの二人にどんな違いがあったのか、想像できますか?その違いは、持って生まれた才能や知性でもなく、人脈の多さや資金力の違いでもありません。
“いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ”
この考え方を持っていたかどうかが、二人にこの差を生んだのです。
ちなみに、この言葉は、Apple創業者であるスティーブ・ジョブズが語った一言です。
ご存知の通り、Appleは最高に素晴らしい製品を世に生み出し続けている、世界のトップ企業です。そんな素晴らしい商品を作った創業者のジョブズが、「伝えなれば、ないのと同じだ」と言っているのです。これ以上に説得力があるものはないでしょう。
この考え方を持っていた学生起業家は「どうすれば、この商品の魅力がちゃんと伝わるのか」ということを、とことん追求し、リサーチを繰り返しました。その結果、この商品によって悩みを解決出来る人たちの特徴を見つけ出し、その人たちに向けて、商品購入後の理想とする未来を想像させる表現をしてアピールしたのです。
その結果、予想以上の反響を得ることができ、たくさんの売上をたてることに成功しました。
もう一人の学生起業家は、「良い商品なら、自然と人は寄ってきて買ってくれるはず」そう信じていたので、商品のクオリティを高めることに専念し、その優れた特徴をたくさんアピールしていたのです。しかしその結果は残念ながら、誰からも見向きをされずに、想像していた売れ行きには全く届かなかったのです。
つまり、見込客に商品の価値や魅力を、ちゃんと伝えることができなかったのです。相手が何を欲しがっていて、どんな風になりたいのか、その辺について全くリサーチをせず、ただひたすらに自分が良いと思うモノを追求していきました。その結果が、この二人の違いを生んだのです。
顧客が本当に欲しいのは「変化」であり、優れた特徴を欲しているわけではない
人が商品を買う理由は、優れた機能があるからではありません。どんなに素晴らしい機能が備わっていたとしても、欲しいという欲求を刺激されなければ、決してお客さんは買ってはくれません。
じゃあどうすれば、その欲求を刺激することができるのか?
それは、「この商品を手に入れれば、今持っている悩みを解決できる!」と、悩みや問題を抱えている相手が、明確にイメージできるかがカギになります。
そのためには、購入するかもしれない相手のことを知らずに語ることはできません。「自分の勝手な憶測」と「見込み客の生の声」は、想像以上に違います。まずはリサーチから始め、悩みを抱える人の声を直接聴いたり、体験談を集めていきながら、その人が心の底から求めている「変化」を探しだすことがスタートです。その求める「変化」が分かった上で、その欲求を満たすための商品であることを相手がイメージできるように伝えていきましょう。
「商品やサービスは特徴で売らず、変化を売る」
これを念頭に置いて、今一度、自身の営業方法や販売方法を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
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